10月2日(木) 午前
Opening
- 西銘 恒三郎 氏
- 総務副大臣
講師略歴
[ 学 歴 ]
1979年 3月 上智大学経済学部卒業
[ 略 歴 ]
- 1979年 4月
- 沖縄振興開発金融公庫(融資部・調査部)
- 1984年10月
- 西銘順治沖縄県知事秘書
- 1988年 6月
- 沖縄県議会議員(4期15年)
- 2003年11月
- 衆議院議員初当選(第43回総選挙)
- 2005年 9月
- 衆議院議員当選(第44回総選挙)
- 2008年 8月
- 国土交通大臣政務官(福田内閣改造内閣)
- 2012年12月
- 衆議院議員当選(第46回総選挙)
- 2013年 1月
- 自由民主党沖縄振興対策特別委員会事務局長
- 2014年 9月
- 総務副大臣(第2次安倍改造内閣)
- 関 芳弘 氏
- 経済産業大臣政務官
講師略歴
- 1989年~2005年8月
- 株式会社三井住友銀行
(本社事務統括部上席推進役にて退職) - 2005年 9月
- 第44回衆議院議員選挙において兵庫県第3区より初当選
- 2012年12月
- 党副幹事長
- 2013年12月
- 沖縄及び北方問題等に関する特別委員会理事
- 2013年 2月
- 内閣委員会理事
- 2013年10月
- 党運輸・交通関係団体委員会委員長
- 2014年 9月
- 経済産業大臣政務官
- マリ・キヴィニエミ 氏
- 経済協力開発機構(OECD)事務次長
講師略歴
2014年8月25日OECD事務次長に就任。OECDの業務の影響及び妥当性の向上を支援するため、また包括的な成長、雇用、平等、信頼を促進するという公共政策上の課題に貢献するため、幅広い経験を生かし、共有する役割を担う。
OECDの効率的かつ効果的なガバナンス、国土の開発、貿易及び農業、統計に関する業務の戦略的な監督を担当。また、より良い暮らしイニシアティブの推進担当。
2011年から2012年、フィンランド首相。フィンランドでは2人目の女性首相。これ以前に、行政・地方自治担当大臣、外国貿易・開発担当大臣、欧州担当大臣を務めた。26歳のときに初当選し、1995年から国会議員となり、多くの委員会で議長及び委員を務める。フィンランド中央党でも多くの指導的な役割を果たした。
ヘルシンキ大学で政治学を学び社会科学の修士号取得。既婚で、子供が2人いる。
基調講演
- ケニス・クキエ 氏
- 『エコノミスト』誌データエディタ
講師略歴
2013年、ビクター・マイヤー=ショーンベルガー氏との共著『ビッグデータの正体』がニューヨークタイムス社から発売され、20の言語に訳されるベストセラーとなる。2007年から2012年まで、東京特派員。
BBC、CNN、NPR等のレギュラーコメンテーター。2002年から2004年、ハーバード・ケネディスクールの研究員。インターナショナル・ブリッジズ・トゥ・ジャスティスのボードディレクター、外交問題評議会メンバー。
セッション1 「ビッグデータのもたらすメリットについて」
モデレーター
- アンドリュー・ワイコフ 氏
- OECD科学技術イノベーション局長
講師略歴
OECD科学技術イノベーション局(STI)長として、OECDのイノベーション、ビジネスダイナミクス、科学技術、情報通信技術政策に関する取組及びこれらに関連する統計的研究を監督している。
2005年から2009年、消費者の政策課題及び情報化社会への取組を支援する情報・コンピュータ・通信政策委員会(ICCP)委員長。この間、インターネット経済の未来に関するソウル閣僚宣言を出すに至ったOECDインターネット経済の未来に関するソウル閣僚会議(2008年6月17~18日)の構成の責任者となった。ICCP委員長に就任する前は、科学・技術・イノベーション政策の分析を支援する方法的なガイドラインの開発、統計情報の収集及び実証的分析を行うSTI経済分析・統計課の課長であった。
未来への科学・技術・イノベーション指標の開発に関する米国ナショナルアカデミー委員団共同議長、インターネットガバナンスに関するグローバル委員会研究諮問ネットワーク委員、マレーシア首相のグローバル科学イノベーション諮問委員会委員等、多くの諮問グループや委員会に属している。
米国国籍所持。バーモント大学で経済学学士、ハーバード・ケネディスクールで公共政策修士取得。
パネリスト
- 川妻 庸男 氏
- 富士通株式会社 執行役員常務 CTO&CIO
講師略歴
- 1977年4月
- 富士通株式会社入社
- 2003年6月
- 同社 ネットワークサービス事業本部長
- 2006年6月
- 同社 経営執行役(兼)ネットワークサービス事業本部長
- 2008年6月
- 同社 経営執行役常務に就任
- 2009年12月
- 同社 執行役員常務
(兼)コンバージェンスサービスビジネスグループ長
(兼)テレマティクスサービス本部長
(兼)サービスプロダクトビジネスグループ
副グループ長(サービス・テクノロジー担当)
(兼)ネットワークサービス事業本部長 - 2012年4月
- 同社 執行役員常務
(兼)マーケティング部門副部門長(コンバージェンスサービス担当)
(兼)インテリジェントサービス本部長
(兼)インテリジェントコンピューティング室長 - 2012年10月
- 同社 執行役員常務
(兼)マーケティング部門副部門長(商品戦略担当)
(兼)コンバージェンスサービス本部長
(兼)インテリジェントコンピューティング室長 - 2013年5月
- 同社 執行役員常務
(兼)マーケティング部門副部門長(商品戦略、イノベーション担当) - 2014年4月
- 同社 執行役員常務/CTO&CIO(現在に至る)
パネリスト
- 長谷川 順一 氏
- 株式会社 Preferred Networks
取締役
最高戦略責任者
講師略歴
1986 年ソニー入社
他人のやらない事をやれ。ぶっちぎりの技術で勝負しろと、井深さん、盛田さん時代に鍛えられる。ビデオ事業部、PC事業部、IT研究所を経て、BSCカンパニープラットフォーム技術部統括部長兼システムアーキテクトに就任しB2B事業を支える技術開発責任者となる。その後ソニーコンピュータエンタテイメントでPlayStation3の開発、ネットワークサービスにも関わり、2009年データ解析技術を調査していたところPreferred Infrastructureを見つける。2011年にPFIの西川、岡野原が次の井深さん、盛田さんになれる人材だと確信し、第2のソニーを作ろうと思いPFIに転職。同年、日本経済新聞の1面にグーグルも狙う原石と掲載される。同年よりNTT研究所と共にJubatus(OSS)の開発に着手。2014年3月にPreferred Networksを設立しIoTに特化した技術基盤を構築中。
パネリスト
- クラロ・パルレード 氏
- グーグルアジア太平洋地域担当シニアプライバシーカウンセル
講師略歴
クラロ V. パルレードは、アジア太平洋、中東、アフリカ及びロシアを担当するグーグルの公共政策チームのプライバシーリードである。シンガポールに拠点を置くシニア・プライバシーカウンセルとして、彼は、担当領域におけるプライバシー関連の活動において主導的役割を果たしている。グーグル入社前、彼は、ビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)のアジア太平洋地域におけるソフトウェア・ポリシーのダイレクターとして働いていた。また、シンガポールに移る前は、彼は約20年間にわたり法律家として活動しており、直近ではParlade Hildawa Parlade Eco & Panga Law Offices (PHPEPLAW) のシニア・パートナー弁護士であった。彼は、フィリピン大学で経済学士及び法学士の学位を得ており、また、カナダYork大学Osgoodeロースクールにおいて、紛争解決に関する特別修士の学位を得ている。彼は、外国投資に関する書籍(Sweet&Maxwell Asiaにより世界的に出版販売されている)を著しているほか、 多くの法律論文を国内外で発表している。
パネリスト
- ヤコブ・ヘースラー 氏
- スタートアップ起業家
講師略歴
パリを拠点とする起業家。高度な機械学習アルゴリズムによって、クライアントがCRMデータを活用する手助けをすることを目的とする、パリを拠点とするビッグデータのベンチャー企業tinycluesの共同設立者。
「成長の新たなソースとしてのデータ及び分析」に関するOECDの広域プロジェクトの専門家会議のメンバー。企業研究所のイノベーション観測所への貢献者。
Europanovaによる、2012年から2013年の欧州の若い指導者「40人の40歳未満」の1人に選ばれる。
tinyclues設立前、ドイツ及びフランスのマッキンゼー・アンド・カンパニーでパートナー兼コンサルタントとして、バンキング、公共セクター改革へのソフトウェア戦略、ヘルスケア及び子供のHIV治療法の作成と配布を中心とした世界の公衆衛生問題といった広い課題に取り組む。さらに前は世界銀行に短期間勤務していた。ハーバード・ケネディスクールで行政修士、ザンクトガレン大学で経済学修士取得。パリのシンクタンク「セルクル・デュ・リーダーシップ」の創立パートナーでもある。
10月2日(木) 午後
セッション2 「社会的課題への挑戦(震災ビッグデータ等)」
モデレーター
- アン・カブラン 氏
- OECD科学技術イノベーション局デジタル経済政策課長
講師略歴
ICCPは、インターネット経済の成長を促進し、消費者に更に力を与えるために、より良いエビデンスベース及びより効果的な政策の枠組を開発することで、政府がイノベーション、起業、福祉、包括性に対するインターネットの可能性を活かす機会を捉える手助けをしている。
1997年OECDに就職、ICCPで情報プライバシーとセキュリティの問題に取り組む。2009年から2012年初めまで、特別カウンセラーとして、特にグローバル関係やコミュニケーションに関連して戦略的計画及び組織との連携を担当しSTIの課長を補助する。OECD職員となる前は、フランスの情報と自由に関する国家委員会(CNIL)において事務局長、サービス担当課長を務めた。フランスの司法局にも10年勤務している。
フランス国籍所持。現代言語・文学の学士号取得、パリ第1大学で民法の修士号を取得し、1981年、フランス司法国立学校の判事として認定される。
プレゼンテーション
- 阿部 博史 氏
- NHKディレクター
講師略歴
- 2004年
- 日本放送協会 入局
金沢放送局 - 2008年
- 首都圏放送センター
- 2009年
- ニュースウオッチ9
- 2011年
- 報道局 社会番組部
- 2013年
- 報道局 遊軍プロジェクト
2011年3月の東日本大震災発生時はニュースウオッチ9を担当し、地震・津波被害や原発事故について、被災者を取材し続けてきた。2012年からは、大震災時の携帯電話の位置情報や車の走行記録、Twitterなどの膨大なデータを収集し検証するドキュメンタリー・NHKスペシャル「震災ビッグデータ」シリーズを企画・制作。現在は、産官学と連携しながら災害時における緊急報道システムの開発などを進めている。
パネリスト
- 今井 武 氏
- 本田技研工業株式会社 役員待遇参事 グローバルテレマティクス部
自動車技術会フェロー
講師略歴
1976年入社。本田技術研究所に配属。デジタルメータや電子コンパス、ナビゲーション分野の技術開発に携わる。2002年にHondaテレマティクス「インターナビ」を立ち上げ、2003年インターナビ事業室室長、2012年に役員待遇参事、グローバルテレマティクス部部長に就任。表彰暦は、2011年第61回自動車技術会開発技術賞受賞。東日本大震災でのインターナビによる取り組み「通行実績情報マップ」は同年、グッドデザイン賞大賞を受賞。
パネリスト
- アラナ・シンプソン 氏
- 世界銀行シニア災害リスク管理スペシャリスト
講師略歴
世界銀行の防災と復旧のためのグローバルファシリティ(GFDRR)のシニア災害リスク管理スペシャリスト。GFDRR研究所技術チームのリーダーを務め、世界銀行災害リスク管理(DRM)地域チームの災害リスク評価、地理空間及びリモートセンシング技術のサポートを担当。近年のチームの成果として、地球全体をカバーする災害リスク評価における新たなベストプラクティスに関する出版物と関連するポリシーノートの配信、ロンドンでの2014年理解リスクフォーラムの開催、レジリエントさのためのコード、災害後のニーズ評価を支援する迅速な遠隔被害評価、継続的な開発と地理空間プラットフォームの展開、クラウドソーシングマッピング、リスクコミュニケーションツールが挙げられる。
以前はオーストラリア政府で東アジア及び太平洋地域の自然災害リスク分析能力の向上の牽引役となった。どちらの職務も、地域全体の広い範囲の科学的、マッピング、災害管理機関との共同作業により、気象及び地球物理学的危険からリスクに関する新たなデータセット、方法論、情報を開発するものである。ニュージーランド・オーストラリア国籍所持。オークランド大学で学士号、オタゴ大学で修士号、クイーンズランド大学で地球科学(火山学)博士号取得。
パネリスト
- ヘンリー・アッド 氏
- ウシャヒディ社
講師略歴
ガーナのアクラ出身、現在仙台市在住のエンジニア。ウシャヒディでは、Androidアプリの開発をリードし、ウシャヒディのプラットフォームの主要な部分に寄与している。ウシャヒディ入社前は、Suuch Solutions、txtガーナ、IDZガーナリミテッド等のIT企業のソフトウェアエンジニアとして働いていた。
2007年、TEDグローバルフェローシップを授与され、タンザニアのアルーシャで行われたTED会議に出席。
オープンテクノロジーに関心を持ち、ガーナのフリーかつオープンソースのソフトウェアの使用の推進及び擁護に尽力してきた。
パネリスト
- ヨップ・エスメイヤー 氏
- TNO(オランダ応用化学研究機構)戦略部門研究者・コンサルタント
講師略歴
TNOでは、多くの国内及び国際クライアント(オランダ教育文化科学省、オランダ内務・王室省、オランダ公共放送、OECD、欧州委員会等)から業務を請け負っている。主な研究分野はソーシャルメディア、ビッグデータ、モノのインターネット等の(新たな)インターネットの技術に着目したときのICTが社会に与える影響。
研究トピックには、ユーザー参加とユーザー作成コンテンツ、新たなメディアの概念(FP6、FP7プロジェクト等)に対するビジネスモデルの設計、教育分野での新たな技術(ゲーム、学習解析等)の影響等を含む。TNOの前はSwinxsでディレクターをしていて、画面を使わず音声、RFID及びセンサーの技術を使うゲームコンソールを共同開発した。開発にあたってIT専門家、国際的ゲーム開発者、大学、教育専門家及び玩具業界の代表者と協力し、遊戯としてのゲームと実用的なゲーム(教育・保健用)の境界を曖昧にするに至った。
2004年劇場学、映画学、テレビ学を研究してユトレヒト大学卒業、後にエラスムス大学でメディアとジャーナリズムについて研究し、2006年優等で修了。
セッション3 「高齢化に対応するためのイノベーション」
モデレーター
- エレットラ・ロンチ 氏
- OECD科学技術イノベーション局シニア政策アナリスト
講師略歴
エレットラ・ロンチは、デジタル経済、e-ヘルス、スマートエイジングを専門分野とし、パリを本拠地とする経済協力開発機構(OECD)にて、シニア政策アナリストをしています。
エレットラ・ロンチは、医療、科学及び技術への投資によって公共の利益を向上させる有用な政府の手段手法について評価するという、政策アナリストとしての 20年以上の経験を持っています。2006年から2011年に、国際指標の開発及びベンチマーク化への取組みを含む、医療分野における情報通信技術の導入 を後押しする要因並びに障壁となっている要因の理解を促進することを目的としたプロジェクトを主導した経験があります。2011年以降は、OECDにおいてシルバーエコノミーやスマートエイジングの担当をしています。
エレットラ・ロンチは、1993年に、国連開発プログラムのためのコンサルタントとして、政策に関するキャリアをスタートさせました。国際公務員になる前 は、米国とフランスにおいて学術研究をしながら教鞭をとっており、ロックフェラー大学/コーネル医科大学(米国)から博士号を、ヨーク大学(英国)から公 共政策修士を取得しています。
パネリスト
- 小尾 敏夫 氏
- 早稲田大学大学院教授
講師略歴
[ 学 歴 ]
慶應義塾大学 経済学部卒業 同経済学研究科修了 早稲田大学 博士号(国際情報通信学)取得
[ 略 歴 ]
- 1973年7月
- 国連開発計画企画官
- 1977年1月
- コロンビア大学日本経済経営研究所主任研究員
- 1980年4月
- 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)アドバイザー(現任)
- 1988年4月
- 労働大臣秘書官
- 2001年4月
- 早稲田大学教授(現任)
- 2002年4月
- 早稲田大学電子政府自治体研究所所長(現任)
- 2004年12月
- APEC電子政府研究センター所長(現任)
- 2006年5月
- 総務省電子政府推進員協議会会長(現任)
- 2008年9月
- 国際CIO学会世界会長(現任)
- 2009年8月
- 内閣府IT戦略本部評価専門調査会委員
- 2011年1月
- 国連ITU事務総長特別代表(現任)
- 2012年1月
- 総務省ICT超高齢社会構想会議座長代理
- テキサス州名誉州民 日本ITU協会賞
- 平成25年度総務大臣賞
パネリスト
- 山口 聡 氏
- 東日本電信電話株式会社 ビジネス&オフィス営業推進本部
公共営業部 公共ICT推進PT PT長
講師略歴
[ 学 歴 ]
1986年 東北大学工学部材料物性学科卒業
1988年 東北大学大学院工学研究科材料物性学科博士課程前期修了
- 1988-1997年
- 日本電信電話株式会社 LSI研究所 研究員
- 1997-2000年
- 日本テレマティーク株式会社 新規事業開拓本部 部長代行
- 2000-2002年
- 日本電信電話株式会社 未来ねっと研究所 主任研究員
- 2002年
- 日本電信電話株式会社 第一部門 担当課長
- 2002-2003年
- 日本電信電話株式会社 ブロードバンド推進室 担当部長
- 2004-2006年
- NTTレゾナント株式会社 サービス企画部 担当部長
- 2006-2014年
- 日本電信電話株式会社 研究企画部門 担当部長
- 2014年-
- 東日本電信電話株式会社 ビジネス&オフィス営業推進本部
公共営業部 公共ICT推進PT PT長
パネリスト
- モハメド=レザ(サイド)タザリ 氏
- フラウンホーファー研究所副所長
講師略歴
1993年、ドイツのダルムシュタット工科大学で情報学(経営学副専攻)の学位取得。1995年から1999年、テヘランの自治体を自動化する大規模なプロジェクトの技術コンサルタント、請負、最終的にはマネージャーを務める。
2000年、ダルムシュタットコンピュータグラフィックスセンター(ZGDV e.V.)のモバイル情報可視化部署に配属、2007年1月からは、フラウンホーファー研究所のインタラクティブマルチメディア家電部門の上級研究員、さらには副ヘッドとして協力している。研究においては、AmIおよびモバイル環境におけるコンテキストアウェアネス及びサービス仲介、また、EMBASSI、マップ、servingo(ドイツの国家プロジェクト)、MUMMY、PERSONA、universAAL、ReAAL(EUのプロジェクト)等いくつかのプロジェクトで検討され、多くの場合技術的なリードを担当する、AAL空間における意味的相互運用性及び相互作用について関心を持つ。現在はReAALプロジェクトのコーディネーターを務める。
合意形成につながるオープンなプロセスの原動力としてAALの世界ではよく知られている。AALオープン協会(AALOA)を設立した先駆者の一人であり、現在AALOA運営委員会のメンバー。いくつかプロジェクト間イベントを開催することに加え、AMB'11及びMACSI-2014の主催及び司会を行い、レッチェ宣言として知られる成功を収めたコミュニティ活動のコーディネーターも務めた。2013年には、タザリ氏によるAAL空間における明示的なユーザー相互作用の概念が一般に利用可能な仕様としてIECに採用された。
パネリスト
- デビッド・グランス 氏
- 西オーストラリア大学ソフトウェア実践センター長
講師略歴
生理学者として妊娠中の血管制御メカニズムの分野の研究をした後、マイクロソフト、TIBCO、IONA等の企業で20年以上にわたりソフトウェア産業に従事、その後14年西オーストラリア大学に勤務。
ソフトウェア実践センターは、一次医療、遠隔医療及びその他の専門的業務を支援する、オーストラリア全国で用いられる臨床プラットフォームソフトウェアの開発に携わってきた。現在のプロジェクトには、ブラジルのアマゾンにおける、年輩者の認知的バイアス修正と減少、高齢者介護での薬物の削減及び糖尿病性創傷の遠隔治療の臨床研究がある。
10月3日(金) 午前
セッション4 「データ利活用促進のための人材育成」
モデレーター
- クリスチャン・ライムズバッハ=クナツ 氏
- OECD科学技術イノベーション局(STI)デジタル経済政策課政策アナリスト
講師略歴
情報経済学者、政策アナリスト。2008年から、STIでデジタル経済に関する問題に取り組んでいる。特に、世界最大級のICT企業の経済パフォーマンス、スキル及び雇用へのICTの影響についての問題を取り扱っていて、最近ではビッグデータの経済学についての問題を扱っている。現在は、OECDの「成長及び福利のためのデータ駆動型イノベーション」プロジェクト(詳細はhttp://oe.cd/bigdata/を参照)のコーディネーターを務める。
OECD以前はカールスルーエ大学(KIT)の情報・市場エンジニアリング研究所及びSAP研究所(ドイツ)でクラウドコンピューティング、分散型インセンティブメカニズム及び金融市場でのICTの経済的影響に関する研究を行っていた。ベンチャー企業(Acarda社、ルクセンブルグ)でITコンサルタントとしてビジネスインテリジェンスの投資銀行部門への応用についての業務を行っていたこともある。KITで情報科学、エンジニアリング及びマネジメントのディプロマ(理学修士)及び経済学のディプロマ取得。
パネリスト
- 森川 博之 氏
- CDEP副議長、東京大学教授
講師略歴
1987年東京大学工学部電子工学科卒業。1992年同大学院博士課程修了。工博。2006年東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻教授。現在,東京大学先端科学技術研究センター教授。1997~1998年コロンビア大学客員研究員。2002~2007年情報通信研究機構横須賀無線通信研究センターモバイルネットワークグループリーダ兼務。ユビキタスネットワーク,センサネットワーク,ビッグデータ/M2M/モノのインターネット,無線通信システムなどの研究に従事。電子情報通信学会論文賞(3回),情報処理学会論文賞,ドコモモバイルサイエンス賞,総務大臣表彰,志田林三郎賞,情報通信功績賞など受賞。新世代M2Mコンソーシアム会長,OECD/CDEP副議長等。総務省情報通信審議会,情報通信行政・郵政行政審議会専門委員,国土交通省交通審議会,社会資本整備審議会,国土審議会専門委員等。
パネリスト
- 安宅 和人 氏
- ヤフー株式会社チーフストラテジーオフィサー
講師略歴
ヤフー株式会社チーフストラテジーオフィサー。データサイエンティスト協会理事。応用統計学会理事。
東京大学大学院生物化学専攻にて修士課程修了後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。
4年半の勤務後、イェール大学脳神経化学プログラムに入学。2001年春、学位(Ph.D.)取得。
ポスドクを経て2001年末、マッキンゼー復帰に伴い帰国。マーケティング研究グループのアジア太平洋地域における中心メンバーの一人として、飲料・小売り・ハイテクなど幅広い分野におけるブランド立て直し、商品・事業開発に関わる。
2008年9月ヤフー株式会社へ移り、COO室長、事業戦略統括本部長を経て2012年7月より現職。幅広い事業戦略課題の解決、大型提携案件の推進に加え、市場インサイト部門、Yahoo! JAPAN ビッグデータレポート、ビッグデータ戦略などを担当。
著書に『イシューからはじめよ』(英治出版)がある。
パネリスト
- ディルク・ゾルテ 氏
- 応用知識処理研究センターデピュティディレクター
講師略歴
カールスルーエ工科大学で経営工学を学び博士号取得。ザンクトガレン大学(スイス)でビジネス経済学私講師。ドイツ経済上院及びグローバル経済ネットワークで経済学及び金融市場ディレクター。持続可能性の科学的コンサルタントとして「責任のためのフォーラム」財団を支援。
応用知識処理研究センター設立前、AI及び知識管理の分野で、アプリケーション領域のソフトウェアエンジニアリング、分散型システム及び通信技術の担当者としてICT、自動車、金融の大企業及び公共機関のコンサルティングを約20年行う。
現在、規制緩和及び技術革新に起因する重要な変更が世界の金融システムに与える影響について研究している。この成果は、持続可能性と関連して、世界的な経済システムの動作パターンの全体的なマクロ分析に用いられている。
この分野について数冊の著書あり。
パネリスト
- デブダット・ドゥブハシ 氏
- チャルマース工科大学コンピュータ科学・工学専攻教授
講師略歴
コンピュータ科学・工学専攻アルゴリズム・機械学習・計算生物学グループリーダー。コンピュータ科学・工学学士をインド工科大学(IIT)デリー校で、コンピュータ科学の修士号及び博士号を米国コーネル大学で取得。ドイツ・ザールブリュッケンのマックスプランク情報研究所で博士研究員、デンマーク・オーフス大学のBRICS(デンマーク国立財団コンピュータ科学基礎研究センター)で研究准教授、IITデリー校で准教授歴任後、現在に至る。「Concentration of Measure for the Analysis of Algorithms」(2009年、ケンブリッジ大学出版)等、50以上の出版物を著す。現在の主な研究分野はアルゴリズム、機械学習、計算生物学の交点。スウェーデン戦略研究財団(SSF)及びスウェーデン国立研究協議会(VR)が出資している2つの大規模なビッグデータ分析に関する国家プロジェクトのリーダー。
セッション5 「データ利用におけるプライバシー等の確保」
モデレーター
- 新保 史生 氏
- 慶應義塾大学総合政策学部教授
講師略歴
慶應義塾大学総合政策学部教授、博士(法学)。専門は、憲法、情報法。
経済協力開発機構(OECD)情報セキュリティ・プライバシー部会(WPISP:現SPDE)副議長、憲法学会理事、情報通信学会監事、法とコンピュータ学会理事、総務省情報通信政策研究所特別上級研究員。
高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)「パーソナルデータに関する検討会」、総務省「パーソナルデータの利用・流通に関する研究会」、経済産業省「経済産業分野ガイドライン検討委員会」をはじめとして、各府省庁や地方公共団体等の委員を歴任。
近著に、『OECDプライバシーガイドライン - 30年の進化と未来』一般財団法人日本情報経済社会推進協会(2014:共著)、『新基本法コンメンタール 情報公開法・個人情報保護法・公文書管理法―情報関連7法』日本評論社(2013:共著)、『インターネットの法律問題-理論と実務-』新日本法規出版(2013:共著)、『プライバシー・バイ・デザイン 』日経BP社(2012:共著)、『クラウド・コンピューティングの法律』民事法研究会(2012:共著)、『情報管理と法 - 情報の利用と保護のバランス -』勉誠出版(2010:単著)、『プライバシー・個人情報保護の新課題』商事法務(2010:共著)、『プライバシー影響評価PIAと個人情報保護』中央経済社(2010:共著)、『個人情報保護条例と自治体の責務』ぎょうせい(2007:共著)。第18回「電気通信普及財団賞」テレコム社会科学賞奨励賞受賞)。
リードスピーカー
- ジュリー・ブリル 氏
- 連邦取引委員会委員
講師略歴
2010年4月6日、連邦取引委員会委員に就任。任期は2016年9月25日まで。
委員に就任以降、消費者のプライバシーの保護、適切な公告実証の奨励、消費者の金融詐欺からの保護、ヘルスケア・ハイテク関連の業界における競争維持等、今日の消費者にとって非常に重要な課題に積極的に取り組む。
消費者のプライバシー保護、特に新しいオンライン及びモバイル技術における保護を提唱していて、消費者により良い情報を与え、個人情報のオンラインでの収集及び使用を制御する仕組みの作成と実装を支援している。スピーチ、出版物、様々なステークホルダーとの会合においては、業界や政策立案者に、消費者保護と競争の原則両方に根ざした実践的な解決策をつくることによるプライバシーの向上を呼びかけている。
また、金融サービスの分野で消費者保護を改善する必要性にも着目していて、信用調査、債権回収及びその他の金融分野での規制を改善し、適用することを提唱している。景気の悪化に巻き込まれた消費者をターゲットとする詐欺の防止にも特に興味を持ち、ドッド=フランク・ウォール街改革・消費者保護法(2010年)の規定に基づき、連邦取引委員会、消費者金融保護庁、各国間の協力の強化を強く支援している。
また、特にヘルスケア・ハイテク分野で、効果的な反トラスト法施行を提唱している。プロメディカに関するオハイオ州トレドの2つの病院の合併を解消する、委員会全会一致の決定を書き、この決定は最近、巡回裁判所の第6巡回控訴で支持された。ブリル氏によるグーグル、インテル等のハイテク競争問題における意思決定及びIDTとPLX、ハネウェル・インターナショナルとインターメック、ニールセンとアービトロンの合併提案は、ハイテク部門におけるスマートかつ効果的な競争が実現されることを実証している。
国際プライバシープロフェッショナル協会プライバシーリーダー・オブ・ザ・イヤー賞、ニューヨーク大学ロースクール卒業生賞を含む多くの賞を受賞。最近はアメリカ法律協会会員にも選出された。
連邦取引委員会委員就任前はノースカロライナ州司法省でのシニア副検事長兼消費者保護及び反トラストのチーフであった。このときコロンビア大学ロースクールで法律の講師を務めている。ノースカロライナ州司法省の前は、バーモント州で20年以上にわたり消費者保護及び反トラストの司法次官補を務めた。更に前にはポール・ワイス・リフキント・ワートン&ガリソン法律事務所に勤務、バーモント州連邦地方裁判所判事フランクリン・S・ビリングス・ジュニアの書記をしていた。プリンストン大学を第二優等で卒業、公共奉仕の確約のもとルート・ティルデン奨学金を受けニューヨーク大学ロースクール卒業。
パネリスト
- ジャック・R・ダン 氏
- テルストラ社ナショナルゼネラルマネージャー
講師略歴
政府部門の戦略、ソートリーダーシップ、ビジネス及び能力開発、ビジネス関係、顧客エンゲージメント全体を担当する。政府部門と密接に協力し、ビジネス及び生産性のメリットに向かい、実現する技術的課題を認識し、満たすために、顧客との戦略的対話を進めている。
テルストラの一流の研究、ソートリーダーシッププログラム、政策の開発で直面する問題に対処する際に政府の指導者を支援することを目的とする政府関係プログラム、サービスの提供、政府のプログラムの実施のリーダーでもある。
15年以上、ビジネスに有効な戦略を推進するため政府の顧客と協力してきた経験から、公共部門に関して深い知識をもつ。さらに、欧州の新興企業からオーストラリアの大規模な多国籍企業に至るまで、幅広い企業と協力した経験から、公共部門の課題における独自の視点をもち、最終的にコミュニティに提供する。
オーストラリア国立大学での経営学の修士号及び博士号を含め、多くの学位を持つ。オーストラリア取締役協会の卒業生でもある。
パネリスト
- マーク・ローテンバーグ 氏
- 電子プライバシー情報センター(EPIC)代表兼エグゼクティブディレクター
講師略歴
ジョージタウン大学ローセンターで情報保護法及びオープンガバメント法の講師を務め、米国議会において情報へのアクセス、暗号化ポリシー、消費者保護、コンピュータセキュリティ、通信の秘密といった新たなプライバシー及び市民の自由に関する問題について頻繁に証言を行っている。ブルームバーグテレビジョン、CNN、C-SPAN、MSNBC、Foxニュース、ナショナルパブリックラジオにゲストとして頻繁に出演していて、エコノミスト誌、ニューヨークタイムズ、USAトゥデイに寄稿している。
9/11委員会で「セキュリティと自由:プライバシーの保護、テロリズムの防止」について証言。法律と技術について50回以上アミカス・キュリエを務め意見書を提出していて、この中には携帯電話使用者に対してプライバシーの権利を認めたライリーとカリフォルニア州との間の裁判(米国、2014年)がある。また、航空旅客に対して空港のボディスキャナーを通らない権利を認めたEPICとDHSの間の裁判など、多くの重要な案件について訴訟を起こしている。オープンガバメントの問題についてCIA、米国教育省、FBI、米国司法省、国家安全保障局、国家情報長官室、運輸保安局等、多くの機関に対して訴訟を起こし勝訴している。また、連邦取引委員会に対して、チョイスポイント、フェイスブック、グーグル、マイクロソフト、スナップチャット、ワッツアップについて消費者のプライバシーに対する苦情を追求している。
OECD暗号政策とコンピュータセキュリティに関する専門家会議、ユネスコサイバースペース法法律家会議、ITUスパム対抗プログラム等、多くの国内・国際諮問機関のメンバーを務めた。ABAプライバシー・情報保護委員会議長。「.org」ドメインを管理している公益レジストリの元議長。2010年、ICANNのAt-Large諮問委員会北米代表。世界30か国から招待講演に招かれ、カナダ、フランス、韓国及び米国の司法会議で講演を行っている。
コンピュータ技術に関する国民の理解を促進し、インターネットの将来に対する決定における市民社会の参加を奨励するいくつかの組織の設立を支援してきた。公益コンピュータ協会(1983年)、パブリックボイス連合(1996年)、公益レジストリ(2003年)、OECD市民社会・情報社会諮問委員会(2009年)等がそれにあたる。「プライバシーと人権:プライバシー法及び発展の国際調査」(EPIC、2006年)、「プライバシー法資料集:米国法、国際法、近年の動向」(EPIC、2004年)、「連邦オープンガバメント法の下で」(EPIC、2010年)の編集者、「プライバシー法」(アスペン出版、2007年)、「プライバシーとテクノロジー:新領域」(マサチューセッツ工科大学出版局、1999年)の共同編集者。2015年出版予定の「プライバシーのビジョン:解決策の探索」の編集者。
ハーバード大学、スタンフォード大学ロースクールを優等で卒業、ジョージタウン大学ローセンターで国際プライバシー法の研究によって国際比較法の法学修士取得。ロースクール卒業後は上院司法委員会のパトリック・J・リーヒ上院議員の弁護士を務める。
アメリカ法曹財団の会員でもあり、世界技術ネットワーク賞(法律)、ノーバート・ウィーナー賞、アメリカ45歳以下の弁護士のトップ弁護士、ジョージタウン大学から功労賞としてのバイセニアルメダル(2012年)等、多くの賞を受賞。ロードラゴンによって2013年から2014年のアメリカの主要な弁護士の一人に選ばれた。
チェスプレーヤーでもあり、2007年、2008年、2010年の3回ワシントンDCのチェスチャンピオンになる。米国チェスセンターと協力しワシントンDCの公立学校にチェスを広め、2012年、アメリカ合衆国チェス連盟全国学校サービス賞受賞。ワシントンDC在住。
パネリスト
- ジェフ・ブルウィンケル 氏
- マイクロソフト法務・政策企画統括本部 アジア環太平洋地域担当 アソシエートゼネラルカウンシル
講師略歴
シンガポールを拠点とし、アジア太平洋地域の法務・政策企画チームを監督している。主な分野として、知的財産権やプライバシー、インターネットのセキュリティと安全性、競争並びに国際取引上の課題等につき、マイクロソフトのビジネスグループに対し、法的サポートや公共政策問題に関する規制についての助言等を行っている。2000年にマイクロソフト入社。当初は香港で公共政策活動に従事していた。
マイクロソフト入社前は、ニューヨークに拠点を置く国際的な法律事務所であるシンプソン・サッチャー&バートレットに勤務。1996年から2000年には米国司法省刑事局国際課の連邦検察官でもあった。司法省では、刑事事件の国際協力に関する二国間条約及び多国間条約に関わる交渉、司法長官事務所への国際法上の助言の提供等、国際法に関する広い範囲の事項を担当していた。
ニューヨーク出身。デューク大学で教育課程学士号、ニューヨーク大学で法学位取得。ニューヨーク州にて弁護士登録。
パネリスト
- デビッド・スミス 氏
- 情報コミッショナーオフィス(ICO)副長官、データ保護部長
講師略歴
ICO全体のデータ保護の指導力を発揮し、また、ICOと重要な利害関係者との関係を発展させ管理する戦略的リエゾン部門を直接監督している。ICOの取締役会、経営陣両方のメンバー。
スミス氏の業務によって、データ保護指令に基づき、欧州監督部会にデータ保護に関わる29条作業部会が設置された。2006年10月から2009年10月まで欧州刑事警察機構のデータ保護監督機関委員長。
10月3日(金) 午後]
セッション6 「官民のオープンデータに向けた取組」
モデレーター
- エドウィン・ラウ 氏
- OECD公共部門改革課長
講師略歴
公共セクター部門の改革課長。公共部門改革課では、公共部門のイノベーション、電子政府、オープンデータ、人的資源管理、リスクマネジメントに取り組むことを通じて、国が政府の応答性及び国民や事業との関係を向上させることの支援を行っている。ラウ氏は特に統計出版物の「図表でみる政府」及び「公共セクターのイノベーションへの展望」(OPSI)の監督を行っている。米国籍所持で、1990年代は、米国予算管理局で働いていた。OECDの課長に就任する前は、予算の透明性、実行予算、保健分野の予算編成及び財政制度の改革の問題を担当する、予算編成及び公共支出の副部門長であった。2007年に公共ガバナンス評価プログラムを設立し、アイルランド首相府、エストニアの官庁、フィンランド財政省と密接に協力し、これらの国に公共部門近代化に関する助言を行った。また、2000年から2007年までのOECDの電子政府に関するプロジェクトを立ち上げ、主導した。ハーバード・ケネディスクールで修士号取得、パリ政治学院修了。
パネリスト
- 越塚 登 氏
- 東京大学教授
講師略歴
東京大学大学院情報学環教授、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所副所長。1966年、東京生まれ、1989年東京大学理学部情報科学科修了、1991年同修士課程修了、1994年同博士課程修了、博士(理学)。1994年 東京工業大学助手、1996年 東京大学助教授、同准教授を経て現職。
1990年より25年以上にわたり、TRON(The Realtime Operating system Nucleus)プロジェクトに参画し、組み込みシステム、ユビキタス・コンピューティング、IoT(Inthernet of Things)、ヒューマンコンピュータインタラクション、コンピュータ・ネットワークなどの研究に従事している。現在、主要な研究テーマは、ユビキタス・コンピューティング、組み込みリアルタイムシステム、オペレーティング・システム、コンピュータ・ネットワーク、オープンデータなどである。
オープンデータについては、現在、オープンデータ流通推進コンソーシアム技術委員会の主査、内閣官房電子政府オープンデータ実務者会合データWG主査などを務め、公共データのオープン化に向けた活動を行っている。
パネリスト
- デビッド・ローリンズ 氏
- 英国ビジネス・イノベーション・職業技能省midata(マイデータ)プログラムリーダー
講師略歴
2013年10月、マイデータプログラムリーダーとして任命される。2010年以降は他の消費者政策に、1995年以降はイノベーション及び地域政策に携わる。
入省前は、バイオテクノロジー・生物科学研究会議において研究プログラム管理を行い、また、学会で研究生物学者として勤務していた。
パネリスト
- ブレット・フリシュマン 氏
- カルドソ法科大学院教授、同知的財産・情報法プログラムディレクター
講師略歴
スタンフォード大学法科大学院インターネット・社会センター連携研究員、インディアナ大学政治理論及び政策分析に関するヴィンセント&エリノア・オストロム・ワークショップ連携教員、トリノ(イタリア)のNEXAインターネット・社会センター理事。知的財産及びインターネットの法律の教授で、主要なインターネットの法律の判例集の一つの共著者である。専門は知識、技術、インフラ、コモンズの分野から研究分野まで多岐に渡る。2014年6月、マイケル・J・マディソン氏及びキャサリン・J・ストランバーグ氏とともに「運営知識コモンズ」(オックスフォード大学出版)を刊行。この本は、知識と情報の独特な性質に適合した一般知識を研究するための研究体制を提供している。以前出版した「インフラストラクチャー:共有資源の社会的価値」(オックスフォード大学出版、2012年)は業界全体からの賞賛を浴びた。コロンビア・ロー・レビュー、コーネル・ロー・レビュー、シカゴ大学ロー・レビュー、法と経済学レビュー等に記事を掲載している多作の著者である。コロンビア大学で天体物理学学士及び地球資源工学修士、ジョージタウン大学ローセンターで博士号取得。
パネリスト
- オ・チョルホ 氏
- 崇実大学教授
講師略歴
・韓国(崇実大学)及び米国(アーカンソー州立大学)にて20年以上教育及び研究を行う。
・ICT戦略、電子政府、パフォーマンス管理及び評価、組織改革等の分野の広範な助言を韓国の大統領や政府
に対し行っている。現在、韓国政府の政府3.0実行委員会委員、オープンデータ戦略作業委員会委員長。
・ICT戦略、電子政府及び政府イノベーションに関する国際フォーラム、セミナー、会議及びその他の関連
するイベントで、基調講演者、モデレーター、発表者及びパネリストとして世界的に活動している。
・韓国政策研究協会、韓国政策分析評価協会及び韓国ローカル情報化協会の会長として、学会等に積極的に
関与している。
・イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で公共政策の博士号取得。
「まとめと今後の課題」
モデレーター
- ヨルゲン・アビルド・アンダーセン 氏
- OECDデジタル経済政策委員会議長
講師略歴
ICTの領域で、世界で最も経験豊富な政府関係者の一人。
1991年から2012年、デンマークの国家電気通信レギュレーターを務め、デンマークの通信市場の自由化を担当。
これ以前にはデンマーク郵政電信当局で副事務次官をしていた。この間、デンマークの電気通信部門の再編及び民営化、並びにモバイル通信における競争の確立において重要な役割を果たす。
2002年、IT・テレコム庁設立により、業務範囲がICT政策全体に拡張される。情報社会におけるプライバシー、信用及びセキュリティ、電子ビジネス、電子政府、電子スキル、国の電子署名、更にインターネットガバナンス、DNS、ブロードバンド、無線周波スペクトルに関する政策を担当。
1975年、コペンハーゲン大学で法学修士号取得。その後公共事業省に入省し、3年間大臣秘書官を務める。
2003年から2004年、欧州委員会無線スペクトル政策グループ議長。2005年、欧州規制当局グループ(ERG)及び独立規制当局グループ(IRG)議長。2006年から2012年、欧州委員会i2010ハイレベルグループ及びデジタルアジェンダハイレベルグループデンマーク代表。2013年、ICANN第2期説明責任及び透明性レビューチーム(ATRT2)メンバー。
2009年からOECDで議長を務めている。最初の数年間はICCP議長、2014年1月から名前が変更され、OECDデジタル経済政策委員会(CDEP)議長。
既婚。妻の職業は外科医。
パネリスト
- 原山 優子 氏
- 総合科学技術・イノベーション会議議員
講師略歴
2012年より総合科学技術・イノベーション会議の常勤議員。
1996年ジュネーブ大学教育学博士課程修了、1997年同大学経済学博士課程修了後、同大学経済学部助教授、経済産業研究所研究員を経て、2002年東北大学大学院工学研究科に科学技術政策分野の教授として就任。2006年から2年間総合科学技術会議議員を務める。また2010年から2012年まで経済協力開発機構(OECD)に科学技術産業局次長として就任。2013年東北大学を退職し、総合科学技術会議(同会議は、2014年6月に総合科学技術・イノベーション会議に改組)議員に再び就任、現在に至る。東北大学名誉教授。2011年フランス共和国より「レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ」受賞。
パネリスト
- ピンダー・ウォン 氏
- インターネットガバナンスに関するグローバル委員会コミッショナー
講師略歴
個人インターネットインフラコンサルティング会社VeriFi有限公司(香港)会長。
香港政府デジタル21戦略諮問委員会、香港科技大学エンジニアリング諮問委員会、パケットクリアリングハウス技術諮問委員会、ワールドワイドウェブコンソーシアムウェブ決済コミュニティグループ会員及び香港クリエイティブコモンズ共同リーダーを務める。
パネリスト
- リチャード・A・ジョンソン 氏
- グローバル・ヘリックスLLC CEO、米国科学アカデミー生命科学委員会委員
講師略歴
イノベーション、緊急のグローバルで壮大な課題に対応する科学研究政策、知的財産から価値を創造する新たなビジネスモデルを駆動するため、科学や工学を政策や法律と統合することに力を入れている。現在、①合成生物学、データ及び生物学の産業化、②神経科学及び脳障害(特にアルツハイマー病)、③生命科学と工学の交点における次世代のビッグデータイノベーション及びインフラ、④STIの政策及び知識ベースの資本のシステムの再考に関心を持っている。
米国科学アカデミー(NAS)の生命科学に関する委員会、NAS合成生物学リーダーシップフォーラム及び多くのNAS・全米研究評議会の報告書の委員会メンバーを務める。現在のNASのプロジェクトとして、生物学の産業化、データ駆動型研究のイノベーション、コンバージェンス及びライフサイエンスの基盤、及びPrecision Medicine 2.0が挙げられる。
OECD/BIAC科学技術委員会、ブラウン生物学・医療協議会、スタンフォードBiofab・BioBricks財団、インペリアル・カレッジ・ロンドンイノベーション知識センターそれぞれの長。また、OECD/DSTI国際諮問委員会、カリフォルニア大学バークレー校合成生物工学研究センター、マサチューセッツ工科大学バイオイニシアティブ、オンタリオ脳研究所、ブラウン脳科学研究所、EUヒューマンブレインプロジェクト、U.S. BRAIN、スイス・ウィス研究所、INCF/カロリンスカ脳・グローバルニューロデータイニシアティブ、ヒト遺伝子解析機構国際評議会のメンバーでもある。長年にわたり、MITコーポレーション委員会及び多くの学術機関視察委員会の委員を務めている。
非営利団体、大学の研究センター、高成長企業のソートリーダーシップ及び革新的な戦略的政策の事務所であるグローバル・ヘリックスLLCの創設者であり、CEOでもある。スタンフォード大学及びインペリアル・カレッジ・ロンドンの客員研究員に就任予定。ワシントンDCのアーノルド&ポーター法律事務所で30年間にわたり多くの主要な研究大学、非営利財団、及び基礎研究を有効にしたり、大学の研究から経済的価値を創造したり、グローバルなイノベーションビジネスモデルを開発したり、法律や政策への革新的アプローチを通じて官民パートナーシップを形成したりするいくつかの高成長企業の代表を勤め、シニアパートナーに就任後退任した。
イェール・ロー・ジャーナルの編集者をしていたイェール大学ロースクールで法務博士(専門職)を、アメリカ国立科学財団のナショナルフェローを務めていたマサチューセッツ工科大学で修士号を、ブラウン大学で学士号を取得。
パネリスト
- アンリエッテ・エスターヒューセン 氏
- 進歩的コミュニケーション協会(APC)エグゼクティブディレクター
講師略歴
APCは、社会的公正と開発を支援するため情報通信技術(ICT)を扱う組織の国際ネットワークである。APC本部加入前は、南アフリカのAPCのメンバーで、インターネットプロバイダ兼市民社会、労働組織、社会組織のための研修機関であるSANGONeTのエグゼクティブディレクターであった。1987年からSANGONeTに入社する1992年まで、南アフリカ・ジンバブエで発展と人権を求める組織で情報通信に携わっていた。この期間とSANGONeTにいる間、多くの人とともにアフリカ南部での電子メールとインターネット接続の確立を支援した。SANGONeTは、APCと国連開発計画の連携の一環として、マラウイ、ザンビア、ジンバブエなどで大学及び非政府組織にグローバルネットワークにつながる電子メールを提供するFidoNetのハブを設置した。国連アフリカ経済委員会アフリカ情報社会イニシアティブのアフリカ技術諮問委員会委員、2002年から2005年には国連ICT作業部会会員を務め、世界情報社会サミット(WSIS)資金調達メカニズムに関する作業部会会員、インターネットガバナンスフォーラム(IGF)改善の作業部会に関する科学技術委員会委員を歴任。現在はIGFのマルチステークホルダー諮問委員会委員、グローバルeスクール及びコミュニティのイニシアティブ、並びにウンガナ・アフリカで委員を務めている。最近では、南アフリカのICT産業に対する顕著な影響を及ぼし、ICT専門職に大きく貢献した者に与えられる南アフリカICTパーソナリティ・オブ・ザ・イヤー(2012年)の5人の最終候補の1人となっている。当時唯一の女性候補かつ唯一のシビルソサエティの候補であった。2013年にはグローバルコネクターとして「インターネットの殿堂」も受賞している。2014年1月から、インターネットガバナンスに関するグローバル委員会に所属。現在のグローバルインターネットガバナンス及び技術的調整フレームワークにおいて改善できる部分を議論して探る非政府マルチステークホルダープラットホームである1NET運営委員会委員。開発と社会的公正のため、ICTについて広く出版している。ウィットワーテルスランド大学大学院(社会科学)修了。
パネリスト
- ロビン・ウィルトン 氏
- インターネット協会信頼性・アイデンティティチームアイデンティティ及びプライバシー技術支援ディレクター
講師略歴
30年近くシステムエンジニアリング、コンサルティング及び業界アナリストを務めたデジタルID、ITセキュリティ及び公共政策の専門家。カンターラ・イニシアティブでプライバシー及び公共政策のディレクターを務め、プライバシー及びデジタルIDに関する独立したコンサルティング会社を設立。
技術的援助活動では、インターネット技術タスクフォース(IETF)、ITベンダー及び高等教育コンソーシアムと協力することもある。また、欧州評議会及びワールドワイドウェブコンソーシアム等の機関を通じて政策活動に寄与している。OECDのインターネット技術諮問委員会(ITAC)のメンバー。
インターネット協会のアイデンティティ・プライバシー・デジタルフットプリントに関するチュートリアルを開発し、2014年のデータプライバシーデー(1月28日)に発表。2014年3月、ジュリー・ブリル連邦取引委員会委員とともにOECD「ビッグデータと対象へのアクセス」のセキュリティ及びプライバシーセッション共同議長。また、「倫理的なデータの操作」のタイトルで、2014年サイバーセキュリティ研究倫理の対話と戦略会議に論文を発表している。
複雑な話題を技術者、ビジネス関係者、政策立案者の間で「翻訳」することで知られている。アイデンティティ、プライバシー及び信頼といった社会的構築物が技術によって媒介される方法に特に関心を持っている。